StrikerS X Disk01 全台詞聞き取り

StrikerS X 全台詞聞き取り

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■Track01:プロローグ
昔、大きな戦がありました。
数百年以上の永きにわたって続いた、古代ベルカ戦争…。
その終焉には、古きベルカの土地を、人の住めない場所に変えてしまった…忘れえぬ戦。

(ページをめくる音)

そんな戦乱の歴史は沢山の命と可能性を奪いましたが、同時に様々なものを生み出しました。
独自の魔法や技術、そして武器や兵器、忌まわしい記憶として消えてしまったもの、今も受け継がれているもの。
大きな戦争のない時代になって、暦が新暦を数えるようになってから、もうじき八十年。
世界はおおむね平和ですが…尽きることのない事件や災害と、今も戦い続けている人たちがいます。

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■Track02:事件
爆発発生!

27階中央!ショッピングフロアです!

ビル警備員の避難終了!ですが、犯人以外にもう一人…。

誰かいるのか!?




なんだ!なんなんだお前は!

答えてください。あなたにそれ以外の選択肢はありません。

だから!なんのことだかわからんと!
ぐあっ!うぐぁああああ!

私たちはイクスのありかを知りたいだけです。
あなたはそれを知っている。

知らない!ホントに知らない!

ならば、イクスのありかを知る者は?

ああ…!あああああっ!

動くな!管理局だ!

時を経て、兵士達もずいぶんと様変わりをしたようです…。

ここは既に包囲されている!人質を離して、投降しなさい!

左腕武装化…、形態…イクサガタナ(戦刀?)

うっ、撃てぇ!

魔力弾を…刀で!

あなた方を、イクスの墓標の下へ…。

うぁ!うぁああああああ!




ミッドチルダMBCニュースです。
現場はここ、海岸沿いの大型デパート・フィリーズの27階、窓からは煙が上がっています。
被害状況はまだよく判っていませんが、27階のイベントホールで爆発、男性一名の死亡が確認されています。
ホールでは古代美術展が開催されており、男性は美術展の関係者であると…、あっ!
武装隊のヘリが飛んでいます!やはりただの事故ではないのでしょうか?

フォルスやヴァイゼンで発生した一連のテロ事件との関係については、未だ発表はありませんが、
局からの発表が待たれます。一連のテロ事件は…。

ふぁ〜。テレビ局、仕事早いのはいいけど、情報規制はちゃんとまもってんのかな〜?

まぁ、彼らも自分の仕事に一所懸命ですから…。

うん…、ギンガ捜査官は今回の事件、どう見ます?

被害状況、殺害の手口…、目撃された犯人像、いずれもフォルスやヴァイゼンの事件と一致します。
一連の事件と見ていいでしょうね。

そっか…。今回も一連の事件…くらいで済んでくれればいいんですけどね…。
三年前みたいな大事件は、できれば御免こうむりたいです…。

大きくなる前に解決しちゃいましょ。それが私たちの仕事です。

ですね…、じゃ、降ります!

はい、お願いします。アルトさん。

こちら、陸士108隊。JX705一番機、着陸許可願います。

こちらヘリポート。着陸了解。2号パネルに降りてください。

2号パネル了解です。

この手の連続事件なら、本局の方で捜査官か執務官が事件を追ってるはず…。
その人と連携が取れればいいんだけど…。




被害者の男性、コーレル・マクバード
学士院出身の古代文化研究者。
表立った犯罪歴は在りませんが、法定保護遺跡の盗掘や、ロストロギアの転売に関する疑惑で、
捜査対象となっていました。

やっぱり…今までと同じ?

被害者と警邏隊員を殺害したのも、マリアージュで間違いなさそうです。

あなたが…ルネがそういうなら間違いないんでしょうね…。

ありがとうございます。光栄です。

現地の捜査部隊は?

港湾警備隊ですが、対外窓口は陸士隊の捜査官になっています。
この方です。ギンガ・ナカジマ捜査官。

ああ…。

お知り合いですか?

かなりね。

では、交渉はお任せしたほうがいいでしょうか?

そうね。
ミッドに降りる準備の方は?

移動チケットと、初日の宿泊手配はもう済ませました。
簡単な着替えや身の回り品は整えましたが、持って行かれる手荷物があれば、私が寮まで取りにもどります。

大丈夫よ。じゃあ…すぐに発てる?

いつでも。

ん、じゃあ、これからミッドチルダ首都南部に拠点を移動。
マリアージュ事件の捜査を続行します。
ルネッサ・マグナス執務官補、引き続き、同行補佐を願います。

了解です。ティアナ・ランスター執務官。

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■Track03:港湾警備隊
えー我々港湾警備隊はこの辺りの海辺と港、それからー海外沿いの街の平和と安全を守る部隊です。
みんなもよく見かけるこの制服の警邏隊員、お巡りさんね。
それからー火事や事故の時に出動する、防災担当、消防士さん。
おおまかに分けると、この二種類の人たちが、我々の隊で働いています。
じゃーここまでで質問のある子はいるかなー?

はいっはいはいはいー!

子供達の社会科見学でしょうか…?

そうみたいね。三年生くらいかな…。

あ。

あ。

あー、なんだ。ナカジマはまだか。

先ほど、少し遅れると連絡を頂きました。

ったく、アイツは!
あ、失礼。港湾警備隊防災司令、ヴォルツ・スターンだ。

初めまして。ティアナ・ランスター執務官です。

こちら、私の副官の…。

ルネッサ・マグナス執務官補です。

執務官どのの話は伺ってるよ。若いのに、ご活躍だそうで。

いえ…、まだまだ若輩です。

っ…!すみません!おそくなりました!

おぅ!おせぇぞ、ナカジマ姉!

す、すみません…。
っ、ランスター執務官!お久しぶりです!

お久しぶりです。ナカジマ捜査官。

で、悪いな。捜査会議には同席できねぇんだが、警邏隊員の動員に関しては、こっちのナカジマに権限を渡してある。
事件捜査は二人で話して、いいようにやってくれ。

はい、ありがとうございます。

情報と経過、なんかあった時の報告だけは忘れず貰えるとありがたいね。

はい、それは間違いなく。

今朝の時点までのデータは司令のデスクに送ってあります。

おう、後で見とく。
じゃ、迅速な解決を期待してる。頼むぜ、執務官どの。

はい、お任せください。

ナカジマ姉も、しっかりな!

はいっ!

〜っ。ティアナ!ひさしぶり!

お久しぶりです!ギンガさん!

黒い制服の着こなし…板についてきたんじゃない?

いえ…まだまだ駆け出しですから…。

ほんとに立派になっちゃって…、私も嬉しいな…。

…ありがとうございます…。
あ!紹介します、メールでもお伝えしましたが…。

初めまして、ルネッサ・マグナス執務官補です。

初めまして、ギンガ・ナカジマ捜査官です。
あ、二人とも座って?今お茶煎れて貰うから。

あ、はい。
でも…ギンガさんが捜査担当で助かりました…。

こっちこそ。ティアナの指揮で動くなんて、三年前の現場以来だもの…。

ですね。

さて、じゃあまず情報のすりあわせと捜査方針の決定をしちゃいましょう。
その後で、警邏の責任者を紹介するから。

【ティアナ】はい、お願いします。

【ルネッサ】お願いします。

手早く済ませて、現場は現場で動きます。
執務官殿は状況を見据えた指示をお願いしますね。

頑張ります。

ん…?

あら…?

んっ!よっと…。

はーい、じゃあすごいダッシュを見せてくれた隊員さんにお話を聞いてみよう。
はい、所属とお名前は?

はい!港湾警備隊防災課特別救助隊セカンドチーム所属、スバル・ナカジマ防災士長です!

所属が長いねぇ〜!

ぇ〜、じゃあ、スバルです!スバル隊員って覚えてくれたらオッケー!

はーい!

このローラーは、マッハキャリバー。私の相棒ね!

Hello

じゃあスバル隊員、特別救助隊ってーのは、どんなところか教えてあげようか。

はい。特別救助隊レスキューフォースは、防災担当の消防士さんのなかでも、特に危険な場所に行ったりするお仕事なんだ。
一番のお仕事は、人命救助。人の命を助けること。
他のみんなが行けない場所、炎の中とか…嵐の海の中とか、そんな場所に飛び込んで、助けを求めてる人を助け出す。
それがあたし達、レスキューの仕事。

じゃーココでもう少し。救助隊のみんなのいつものトレーニングを見てもらおっか。

よーし!それじゃあみんな、練習場へ、ゴー!

はーい!

あの子、あんな事もやるんですね。

スバル子供受けがいいみたい…この手のイベントでは引っ張りだこだって。

あの子らしいというか…なんというか…。

お若い救助隊員ですが…、お知り合いですか?

ええ、知り合いというか、私の妹でティアナの親友。

あたしの一つ下だから、ルネと同い年よ。

そうですか…。

ティアナ、会議終わったら、会っていってあげて?
あの子、あなたに会いたがってたから。

はい。

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■Track04:マリアージュ
最初の事件は三ヶ月前…、フォルスの遺跡地帯で発生した殺人事件…。
フォルスで六件発生した殺人は、みんな遺跡研究者や、古代歴史学者たち…。
犯人はマリアージュと名乗り、被害者を拉致、何らかの脅迫を行い、その後殺害。
凶器は大型で鋭利な刃物。施設の爆破を行うこともあるが、脅迫内容と併せて、その内容は不明。

その後、事件はヴァイゼンに場所を移し…、そこで同様の事件が四件…。
そして昨日、この事件はミッドの地上に降りてきた。

犯人、マリアージュの殺害方法は、刃物による刺傷や切断。あるいは爆破によるもの。
現場に居合わせた警備員や局員は、これらの方法で殺害されているが、誘拐、脅迫された本人である被害者達の傷には、
奇妙な共通点が見られる。
全員が同様の姿勢で、正面から咽喉部に貫通性の刺傷。
司法解剖による見解は、これは犯人による刺殺ではなく、被害者が自らの喉に刃を突き立てたものだという…。
マリアージュによる精神や肉体の操作か、あるいは死を選ばせるほどの脅迫か…。
被害者達のつながりも、現状では確認できないが、関連性については各担当方面に協力を仰ぎつつ…全力にて捜査中…。

はぁ…。なるほどね…。

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■Track05:再会 〜ティアナとスバル

じゃあ、捜査資料を用意するわね。

お願いします。

マグナス執務官補は…ティアナとはどれくらい?

もうすぐ二ヶ月です。

ああ…、この事件の途中からなんだ。

最初の二件で、自分が検死を担当していまして、その縁で。

あぁそっか、もしかして普段は検死官?

検死や鑑識、裏方です。

そう。

はい。

よいっせっと!

ぁ〜スバル、お疲れ様!

はい!お疲れです!

悪いねェ!シルバーのエースに片付けまで手伝って貰っちゃって。

なはははっ。平気です!

ん…?マッハキャリバー?なに?

メッセージフロムコース(00:48)
●●●●●

おきゃ…くさん?誰だろ…?

ははっ!

あ…。

ティア!

スバル!

ティアーっ!

こぉーらやめなさい!恥ずかしい!

ひっさしぶりぃーっ!

もーっ…。

なになに?どうしたの?なんでミッドに?

事件捜査。いいから離しなさいって。

はぁーい。

そっか、ギン姉と一緒の捜査なんだ。

うん、しばらくこっちに滞在することになるわ。

泊まりはどこ?この辺のホテル?

そんな感じ。

ならウチに来なよ!あたしの借りてるマンション!

ぁ…ありがたいけど…悪いわよ。私一人じゃなくて、手伝いの子もいるし…。

副官でしょ?その子も一緒でいいよ。友達が泊まりに来れるように、ちょっとだけ広めの部屋なんだ。

いや…、でもねぇ…。

ぁーだぁいじょーぶだよー、下手なホテルなんかより、安心だよ?

んー…。

捜査に車使うでしょ?ウチなら、来客用の駐車場もあるし…。

…そうね、待って、手伝いの子に聞いてみる。

うん!

はい。

あー、ルネ?宿泊先なんだけど、予約って入れてる?

入れていますが、キャンセルは可能です。当日でもキャンセル料金の掛からない場所を選びましたので。

さすが、ルネはできる子だわ。

いえ。

あたしの友達が部屋を使わせてくれるそうだから、甘えさせて貰おうかなって。

そうですか。では自分は予定通りに。

別に大丈夫よ?

こちらでも別行動は多いと思いますし、よろしければ。

そうね…じゃあ私の分だけキャンセルで。

了解しました。

ん。

じゃあ…、ま、お邪魔するわ。

ぁは!うん!
ティア、これから現場でしょ?玄関まで送るよ!

ん。

ティアとギン姉が一緒で、アルトが108のヘリパイでしょー。

あー、地上本部から異動になったのよね?アルトさん。

うん!で、あたしが混ざってーそこに、エリオとキャロがいれば…。

六課の寮の休憩室メンバーね。

ふふっ、そう!エリキャロ、ミッドに来たりしないかなー。
はっ!メールしてみよっかな!

やめなさいよ。あの子たちだって仕事あるんだから。

ぇへへ…、ぁあまぁ、ティアも仕事だしねー。あたしは一応今夜からオフなんだけど。

ぁ…そうなんだ。

でも…3回に2回は出動が掛かるのが、いつものパターン…。
もー慣れましたー。

ま、がんばってー、防災士長。

はいっ!

執務官どのも、ガンバです!

じゃー、また後で。

うん!いってらっしゃーい!

ふん…ふふーん、無理に誘うのは良くないけどー、現状をメールで報告するくらいはいいよねっ!相棒!

No problem

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■Track06:辺境自然保護隊〜エリオとキャロ

じょっ、冗談じゃねえ…!
こちとらせっかくハンティングを楽しもうってのに…!
何でこんなトコにまで、管理局が…!

止まりなさい!この地区での狩猟行為は自然保護法で禁止されています!

…っ…はぁっ。
飛竜で監視って…、原始時代かよっ!

武装を解除して、投降しなさい!繰り返します、この地区での狩猟行為は禁止されています!

…冗談じゃねえ…嬢ちゃん…落っこちて貰うぜぇ…!
ロック…、なにっ!こっちにも!

うあぁああああ!

銃弾を、槍で!
このガキも…魔導師…!

自然保護法違反に、人に向かっての銃撃。現行犯で逮捕します!
抵抗しなければ、弁護の機会があなたにはあります。
同意するなら武装の解除を。

本部、こちらパトロールチーム、キャロル・ルシエ。

ハイハーイ、こちら本部、ミラ・バーレット。

たった今、エリオくんが最後の一人を逮捕しました。
これから本部まで護送します。

りょーかい!犯人を護送車に突っ込むまでが(★★★)だからね。気を抜かないで。

はい!ミラさん。エリオくん!合流しよ!

了解、キャロ!

いやぁ…今回は結構手間取ったね。

でも、これで今回の密猟者グループ5人、全員逮捕ですから。

ここらが密猟者にとっての危険地帯だって噂が、広まってくれるといいんですが…。

うん…密猟ツアーのブローカーが、バカじゃないことに期待しよう。

とりあえず、エリオ、キャロ、二人ともお疲れ様。

はい!(二人同時に)

フリードもね!二人ともここんところ忙しかったからね…、ここらでお休みあげたいんだけど…。

別に…大丈夫だよね?

うん!

まぁ、二人のお母さんたちも遠くに出張中だしね…。
お休みしてもあまり楽しくないか…。

仕事の合間にも楽しいことはありますし。
本も読めるし、研究もできますし…。

ん…?

ストラーダにプライベート通信…?

あ…、ケリュケイオンにも…留守録になってる。

あ…、スバルさんから!

あたしにも。同じ内容かな?

オイーッス!エリオ、キャロ、元気?スバルです!
実は今、ティアがミッドに来ててさ、事件捜査のお仕事なんだけど、あたしんちにお泊まりしてます。
二人ともお休みだったりしたら、遊びにこないーってのも…ありなんだけど…、さすがに二人も忙しいだろうから、
映像通信とかできたら嬉しいな。余裕があったら連絡ちょうだい?じゃねー!

うわ〜。

行ってくる?

はい!(二人同時に)

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■Track07:詩編

ははっ、エリオとキャロ来るんだー。

うん!明日の昼にはミッドに着くって。
アルトの方は予定どーお?

あたし、明日は午後からオフシフト。タイミングばっちり〜。

うん!じゃあとりあえず、四人で集まろ。
ティアのお仕事の邪魔はしちゃいけないから。

様子見ながら、ね!

うん!

まぁ、ギンガさんとティアナだし、明日中くらいに解決しちゃったりしないかな?

ふふふっ、そーなったら凄いねぇ〜。

まーエリオとキャロはー、あそこ連れてってあげようよ。ほら、海にできたレジャーランド。

あーマリンガーデン?いいねぇ。

ティアナも合流できるといいんだけどねぇ〜。

うん、ホントに。




イベント展示の品物の被害はこれで全部ですか?

確認しました。間違いありません。

それから、メモのようなものが見つかったということですが…。

メモ…というか、書き置きです。その、壁に、血文字で…。

…、拝見します。

…ぁ…、大きいですね…。壁一面に…。

はい…古代ベルカ語のようですが、解読はまだ…。

詩編の六…、斯くして王の帰還は成されることなく、大いなる王とその僕(しもべ)たちは、
闇の狭間で眠りに就いた…。

ぁ…!

逃げ延びた僕は、王とその軍勢を探し、彷徨い歩く…。
古代ベルカの書物か何かの引用でしょう。この壁面、撮影しても?

あ、はい。どうぞ。

クロスミラージュ。撮影お願い。なるべく精密にね。

エス、マム!(多分)

変わったカメラですね…?カード型ですか?

カメラというか、私の相棒です。インテリジェントデバイスですよ。
古代ベルカ絡みとなると、聖王教会にも連絡をつけた方がいいと思いますが、何か問題はありますか?

いえ、現場の判断は執務官にお任せするように、と。

ありがとうございます。

オットーかディードの手が空いてたら話が早いんだけど…、忙しいかなぁ…。

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■Track08:聖王教会〜執事オットーとシスターディード

おや、シスターディード、ごきげんよう

あ…ごきげんよう、リベッタ(?)さん。今日はお加減も良さそうですね。

はっはっ、聖王さまのお導きじゃて…。

そのご様子なら、来週のクッキーパーティも大丈夫そうですね。

まぁかせとけぇ、まだまだあんたら駆け出しシスターには負けんクッキーを焼いてみせるよ。

期待しています。では…。

ぁあ、またな…。

ディード、今いい?

オットー…、なに?

報告事項が二つある。ゴキゲンな方と仕事絡みの方、どっちから聞きたい?

ゴキゲンな方から…。

今日届いたお茶とミルクが、今月一番のいい出来だ。シスター達のティータイムを楽しみに。

ん。じゃあ、仕事絡みの方は?

ティアナから捜査資料の調査依頼が来た。

あら…じゃあ急いで取りかからなきゃ。

ただ、古代ベルカ系の文献調査なんだけど、ボクの知識にも該当データが無いんだ…。

それはちょっとやっかいね。陛下が手伝ってくれるとありがたいのだけど。

まぁー、陛下も学生さんでいらっしゃるから、あまりお手を煩わせてもいけないんだけど…。

ええ。

とりあえず、ボクはみんなのティータイムが終わったら、無限書庫に行ってくる。

ん。騎士カリムには?

これから。というか、今から。




はい、どうぞ、オットー。

失礼します、騎士カリム。お茶が入りました。

ん、ありがとう。

リーフカノールの良い品が入りました。

あら…楽しみね。

でも、オットーも執事姿がすっかり板に付いたわね。

ありがとうございます。

それに、ディードのシスター姿も。

彼女もシスターの仕事が性に合うようで。

ふふ…、そうかもね。

どうぞ。

ありがとう。ん…いい香り…。

はい。で…すみません。本日これから外出許可を頂きたいのですが。

あら…何処に行くの?

無限書庫に。ランスター執務官から依頼のあった調べ物をしたいんです。

ん、いいわよ。いってらっしゃい。

はい、シスターシャッハとセイン姉さまが出張中ですので、ボクの留守中、あなたの護衛と秘書はディードが。

ん。シャッハとセイン、ちゃんとやってるかしら…。

シスターシャッハは、全く心配ないと思いますが、うちの姉の方はどうでしょうか…。

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■Track09:グエン砂漠〜シスターシャッハとシスターセイン

あ”ー、うー、あ”ー。あつーい。

午後に向けて、もっと暑くなりますよ。

マジですかー?シスターシャッハー。

サバクツノゼミも元気に鳴いていますし…、巡礼信者の方々には高齢のかたもいらっしゃるのに、みなさんお元気でしょう?

まーそれでも、この日差しと砂漠歩きは、都会ッ子にはキツうござんす〜。

すぐに慣れます。大体なんです、あなたはさっきから後ろをちらちらと覗いたりして…。

いやぁはぁまぁ…、ちょっと…。
つーかですね!文明化学の時代にー、何が悲しくて砂漠を歩いて聖地巡礼ツアーとかすんのさー、ヘリとか飛行機飛ばすとかさー。

信者のみなさんの巡礼紀行。その先導と護衛も我々シスターの仕事でしょうが。
それに、巡礼は自分の足で歩いてこそ…!

あー知ってます、わかってます、言ってみただけ…。

まして私たちは、シスターであると同時に、修道騎士でもあるんですから…!

わたしゃまだ見習いですけどー。

信者のみなさんの邪魔をせず、かといって目を離さず、無事に巡礼先まで送り届けることが、我々の…。

あー、シスターシャッハちょいストップ。

はい?

ちょっと荷物降ろすよー。うぃせ。

シスター・セイン?

あれ?シスター・セイン、どうしたんだい?

なんかあったかい?

いやー、まんなかー。奥の方のご婦人。具合悪そうだけど、大丈夫?

ああ…、いいえぇ…、大丈夫で…ああっ…。

おっと…。やっぱり。少し休む?それともあたしが背負ってってあげようか?

いや、平気だよ…。

おばあちゃん、無理したらあかんよ?

んだんだ。

次の休憩場所までもう少しです。シスターセイン。背負っていっておあげなさい。

あいよー。

あなたの荷物は、私が。

いやぁー、平気。胸んとこで抱えるから。
ほれ、ばあちゃん、背中に。
よいしょっと。

はぁ…、すまないねぇ…。

きにすんなー。せっかく来たんだから、元気に聖地に着かなきゃさー。

ありがとね…。

他にもお加減悪い方がいらしたら、早めにお伝えくださいね。

(あなたが見てたのは、この方?)

(あぁー、あたしの眼、一般人よりズーム効くんで。一応、みんなの観察を…。)

(そうならそうと言いなさい。余計に叱ってしまいました…。)

(こーゆーの説明すんのめんどくさいんだもん。杞憂で済むのが一番なんだし。)

(…。私も至らないところがありました。もう少し気をつけましょう。ありがとう、シスターセイン。)

へへへ…。
ああ、巡礼ツアーのみなさーん。次の休憩地は街中だから、着いたらゆっくり休めるからねー。
水も氷も食べ物もー、たくさん売ってるからー。ふふっ…。じゃ、いきましょっ、シスターシャッハ。

はい…、参りましょう。

                                                                                                                                                                                                                • -

■Track10:スバルの部屋〜二人の思い出話
こちらの進展は以上です。

そっ、ありがと。ルネ。

自分は108隊に拠点を置かせていただいて、引き続き捜査指揮に当たります。

ん、こっちはこっちで犯人の足取りを追いかけるから。

了解しました。それでは、今夜のところは執務官はお休みになってください。
一昨日から、ほとんど休まれていません。

・・・っ、そう言う変なトコは見てなくていいのよ?

捜査に支障をきたしてもいけません。お友達のところで、少し休息されるのも仕事のうちということで。

はい、了解。あなたも、休める時はしっかり休んでね。

はい、それでは!明日は朝七時に。

ん、了解。

さて・・・クロスミラージュ。ナビお願い。スバルの部屋まで。

ナビゲーション(ルーツ?)オープン。

スバル…帰ってるかなぁ…?

えーっと…、ここのB棟…。

あ!ティア!

あ…。スバル!なんだ、今帰ったの?

うん!ナイスタイミン〜!

さぁ、どうぞどうぞ。4階だから。

んっ。


お邪魔しまーす。

いらっしゃーい。

へぇ〜。なんだきれいにしてるじゃない。

えへへ…、あんまり部屋にいないからかも…。

リビングとベッドルームが別だー。
家具もインテリアも落ち着いた感じでいいじゃない。

へへっ、いいでしょ!
まぁ、インテリアは殆ど全部、アルトが選んでくれたんだけど、あ、座って座って。

相変わらず仲いいんだ。

うん!ぁ、そのテーブルね、なのはさんヴィヴィオに貰ったの。
引っ越し祝いで。

なるほどねー。

ぁあ、ティア、ご飯食べた?まだなら、何か作るか、食べに行くか、デリバリー頼むか。

んー…、デリバリー何があるの?

この時間ですぐに来てくれるのは…、シーフードデリと、JJスイーツ…。

ぁ、なつかしい〜。昔よく食べてたわね〜。

ふふっ、うん、訓練校時代とか!386の頃とかね〜。

最近のメニューはわからないし、任せていい?

りょーかい!

はぁ…、窓からマリンガーデンが見えるんだ〜。

うん、きれいでしょう?イベントとか、花火のシーズンとかだと、ちょとうるさかったりするんだけど。

いいじゃない、窓からタダで見られるんだから。

まーぁねぇ〜。

ね、あそこ地下に遺跡かなんかあるんだっけ…?

んーそうだよー、マリンガーデンの建設中に見つかった、海底遺跡
クリスタル張りの海底トンネルから見られるんだけど、ロマンチックだよ〜。
真っ青で、すっごいきれいなの!

いったことあるんだ。

お仕事でねー。避難路とか消防(すいり?)の確認に。
とぉー、よし!注文終了〜。
ぁーティア!水か、ジュースか。

ぁ〜、お水!

ふふっ、健康的だね〜。じゃあ、あたしも、っと。
はいっ。

ん、ありがと。

じゃー、お水でなんだけど。
久しぶりの再開と、今日もお仕事お疲れ様、で。

かんぱーい!

直接会うのはホント久しぶりだよね〜。

確か…あたしの執務官試験合格の時とき以来だから…。

わぁお!一年半以上!

あんたがしょっちゅうメールとかしてくるおかげで、ぜんっぜん久しぶりって感じはしないんだけど。

えへへ…、まぁこのくされ縁、そう簡単には切れませーん。

お陰様で。

ああ…でもティア仕事はどう?忙しい?

…そうね、色々大変ではあるわ。最初の担当以来、受け持ちが凶悪事件ばっかりになっちゃって。

そっかー。

あんたの方は?

んー…、まぁやっぱり、命に触れる仕事だから、責任の重さは…ね。

ん……。

あっ、ゴメン。ありがとっ。

…あたしも386では災害担当だったんだから、一応わかるわよ?

んっ…。やっぱりね…、頑張っても救えないこともあるから、つらいこともあるんだ。
でも、ま、私は他の人よりちょっと頑丈にできてるぶん恵まれてることも多いし…。

そっか…。

あ…、今気付いたんだけど、あのフォトパネル…。

あーそう!あれ、六課の時の写真集!

なんだか…、もう、なつかしいな、機動六課にいた頃。

うんうん。

キツいこともあったけど…、やっぱり楽しかったわよね…。

うん。

エリオとキャロが一緒で、訓練ではなのはさんヴィータ副隊長がいて…。

そのチームで、いっつも模擬戦やってたよねぇ…。

うん…、なんか学生時代の延長みたいな感じだったのかも。

ふふ…。

あ、あっちはナンバーズ?

そう!えっとー、こっち教会組のスナップでー。

セインは相変わらず、半袖なのねー。

うん、なんか主義なんだって。
で、あっちがナカジマ家組。

ノーヴェたちね…。みんな元気そう…。

元気元気。

でも、ナカジマ三佐も大変ね…。いきなり子供が4人も増えちゃって…。

まぁ二人でも六人でも大差ない!って。みんな大人だしね。
あたしもギン姉も姉妹が増えて、嬉しいし。

やっぱりナカジマ家はいろいろ凄いわ…。

あ!ウェンディ、ティアに会いたがってたよ?

ああ…、ノーヴェやウェンディにはたまにメールしてるんだけどね。

あ!デリきたかな!

こんばんわー、シーフードデリバリーです。

JJスイーツです。お届けにあがりましたー。

はーい!あ、手前のエレベータからお願いします!

ちょ…、アンタ両方?てか、デリの人、カートで持ってきてなかった?
何箱頼んだのよー。

えへへ…、おなか減っちゃって…。

〜もう…、部屋代がわりに奢ろうと思ってたけど、決意ゆるぐわ〜。

いいーよ!昔通り、食べた量割で!

はいはい。

                                                                                                                                                                                                                • -

■Track11:陸士108部隊 ルネッサとギンガ

JS事件…。
新暦75年に機動六課が担当した事件。
広域次元犯罪者ジェイル・スカリエッティの手によって企てられた、
管理局史上に残る、都市型テロ事件。

ミッドチルダ地上本部の首脳陣や、最高評議会の面々といった人物も関与しており、
この事件を受けて発生した、管理局の体勢見直しについての動きや、改革への気風はいまなお続いている。
戦闘機人や人造魔導師といった、違法な生体兵器の量産計画。
その試作機たちによる、地上本部に壊滅的打撃を与えた施設攻撃…。
古代ベルカの巨大船、聖王のゆりかごの起動…。
部隊員…および被害者は…。

んっ…。詳細は…、ここでも閲覧ロック…。
っ…!

おぅ、どしたい。エラーか。

(階級章が三佐…。ここの部隊長…!)
いえ、すみません。大丈夫です。

そうかい?

失礼しました。ゲンヤ・ナカジマ三佐でいらっしゃいますでしょうか?

んん…?アンタは?

ルネッサ・マグナス執務官補であります。ティアナ・ランスター執務官の補佐として、
こちらでデーターベース使用の許可を頂いております。

おお、ティアナの。アイツ、こっちにきてんのかい?

はい。今は別行動ですが…。

あ、マグナス執務官補。それに部隊長。

おう、ギンガ。

すみません。紹介が遅れました。こちらはティアナの補佐で…。

おう、聞いたよ。ルネッサ・マグナス執務官補、だよな?

はい。

ティアナがきてんだって?

今夜はスバルの部屋に泊まってるそうですよ。

事件捜査か…。

私と共同捜査です。報告はもう上げてますよ。

なんだよ。だったらウチにも顔出してきゃいいのによ。

ティアナも今は執務官ですし…、部隊長は部隊長ですから、ちゃんと公私は分けてるんですよ。

まぁ…そうだがよ…。

執務官には伝えておきますよ。顔を出さないとナカジマ三佐が拗ねる、って。

…余計なことはいわんでいい。

あ、部隊長は会議の時間がもうすぐのはずですが。

会議室に向かう途中だったんだよ。会議終わったらそのまま直帰だ。
ホームにいってくら。

はい。お疲れ様です。

ああ…、執務官補どの。アンタも忙しいだろうが、がんばってな。

ありがとうございます。

優しい方なんですね…。

うちの部隊長?結構怖いって言う人もいるんだけどね。

三佐とナカジマ捜査官とは…。

親子よ。

家族は父と、姉妹六人。

大家族で…。

まぁね。ランスター執務官もウチの妹…、あぁ警備隊ににいた、スバルね。

はい。

スバルとは子供の頃から友達で、うちにもよく遊びに来てたから…。

私や部隊長にとっては、半分家族みたいなものなの。

そうですか…。

機動六課のこと調べてたの?

すみません、前線をできる協力者が必要になるかと…。

そう…。ただ…あんまり期待はできないかも…。

そうなんですか…。

うん、みんな忙しいから、特に隊長・副隊長の皆さんは。

ええ。閲覧ロックがかけてあるのは何故でしょう?

JS事件自体、非公開項目の多い事件だから、それで引っかかるんじゃないかな…。
関係者のプライバシーもあるし。

はい…。

それから、公表されてる部分でも、されてない部分でも、加害者と被害者の境界線、
認められるべき善と、戒められるべき悪。その線引きが難しい事件でもあったと思う。
はい、ロック解除。レベル3までだから、部隊員の簡易データまでだけど…。

ありがとうございます。

じゃあ、私はまだしばらくオフィスにいるから。何かあったら呼んでね?

はい。ありがとうございました。

あ、それから。良かったら、ギンガって呼んでくれるかな。
ナカジマだとお父さんやスバルと紛らわしくなっちゃうし。

はい。ギンガ捜査官。

ん!

よろしければ、自分のこともルネッサと。マグナスは平凡すぎる名字ですので…。

うちにも三人くらいいたわね…。でも…いい名字だと思うわよ。

どうも。

ルネッサって名前の響きは、オルセアあたりの感じだけど。

南部の、内戦地区の出身です。よくある、戦災孤児で。

…。

九歳までは戦場にいました。そのあと戦災支援のNGOに拾われて、
ミッドチルダの教育を受ける機会がありまして。

うん。

知能や射撃技術で局からのスカウトを受けて、現在に至ります。

あ、射撃型なんだ。ティアナとお揃いね!
あの子もガンナーだから。

はい。勉強させていただいてます。

                                                                                                                                                                                                                • -

■Track12:海上保護施設 ナカジマ家4姉妹

あれ〜、おそとはどうやら雨模様ッスねぇ〜。

そのようだ。

やだな…雨が降ると、星が見えなくなるから…。

まあね…。

ハーイ。

お!マリーさん!

ただいまお風呂中のチンク、ノーヴェ、ディエチ、ウェンディ、ナカジマ家四姉妹へ。
今日は早めに上がって、部屋かロビーに集まることをおすすめしまーす。

んん…?

ちょっと遅い時間ですが、みんなのおとーさんがおみやげを持って、来てくれましたよ。

パパりーん!

父上か…。

父さん、忙しいんだから、そんなにしょっちゅう来なくていいのに…。

ま…、まぁ、さっさとあがろ。

そうしよう。

????

というわけで、四人ともすぐに上がってくると思いますよ。

ありがとうな。マリエル技官。

いえ。それにしても、ホント、ナカジマ三佐は凄いです。

はぁ…?なんだいいきなり。

スバルとギンガの二人に加えて、四姉妹の保護者になるだけでも凄いのに…、
四人とも、もうすっかり三佐になついてますから。

はぁ、そうかい?ノーヴェあたりはまだまだ距離感あるけどなァ。

全然です。あれは個性の範疇かと。

だといいがね。

あの子たちがこれから人間として生きて行くために一番大事な土台を、
こんな短時間でつくってくれたこと、ホントに感謝してるんです。

土台…?

帰る場所と、家族ですよ。

あぁ…。ふふん、まぁこのホームもいいトコだが、早いトコ自由に暮らせるようになるといいんだがな。

ですね…。まぁ、きっともうすぐですよ。

ああ…。

わーい!パーパり〜ん!

うぉっと!こらぁ、ウェンディ!

すまないな父上…、はしゃいでしまって…。

ぉお…、チンク。

パパりん、おみやげはなんスか?

あぁ?食いモンだよ。つか、パパりんはやめろよ…、恥ずかしいから。

えぇ〜、いいじゃないスかぁ〜。

いらっしゃい、お父さん。

おぉ、ディエチ。すまんが、コレ持っててくれ。
ウェンディ、重い。

はい。あ…ケーキだ…。

ありがとう。父上。スイーツは大好きだ。

だよな?おおう、ノーヴェ、お前もやるか?

お!いいッスねぇ〜。

え…、いいよ…。恥ずかしい…。つか、降りろ、ウェンディ。
お…と…さんが困ってんだろ。

ちぇ〜。

テーブル空けて貰ったから、自由時間はみんなでゆっくりしてるといいわ。
保護士さんには私が伝えておくから。

はーい!

                                                                                                                                                                                                                • -

Track13:深夜 服飾店

いや、あたしもね?警報鳴ったから急いで来たのよ。
そしたら、こんなでしょう?

では…なにも見てない…と。

誰もいなかったわ。

こちら、公安警邏04(ゼロヨン)E-37の衣料品店に強盗発生。
えー被害状況は、ショウウィンドウの破損、衣類数点の窃盗。
店舗内および近隣は深夜で無人だったため、目撃者、負傷者いすれもなし。
はい、監視カメラに犯人映像。鮮明です。手配をお願いします。
ええ、身長175程度の大柄な女。ボディスーツ系の衣服。顔面上部にバイザー。
奪われた衣類、サマーコートやブーツ類を身につけている可能性あり。
衣類の詳細、送ります。

イクス…。

                                                                                                                                                                                                                • -

■Track14:X Phase 0
マリアージュ…。また、私を捜してるの…?
もう、やめようよ…。
わたしたちは、目覚めちゃいけないのに…。
お願い、此処には…、来ないで……。

                                                                                                                                                                                                                • -

■Track15:アルトの車で

6月25日午後2時になりました。お天気情報です。
ミッドチルダ中央では今朝までの雨は現在あがっていますが、夕方から夜にまで雲が多く、時折雨が降るでしょう。

はぁ〜。やっぱりミッドは人が多いね。

そうだね。

えーっと…スバルさんとアルトさんが迎えにきてくれてるはずなんだけど…。

あ…。

エリオ〜、キャロ〜!

こっちこっち〜。

こんにちわー。

お久しぶりです!

おひさしぶーりー…って…ええっ!

ちょ、なーにーふたりともかなり背ぇ伸びた?

はは…わたしは普通だと思うんですが、エリオくんがかなり…。

ええと…ちょっとだけ…。

いやいやいや、あたしも映像や写真で見てはいたけど、実際並ぶと、ほら!ほらぁ!

スバルと頭半分も違わないね。

ああでも、そんなでもないですよ。

えーあるよぉ〜!私だっていちおうちょっとは伸びてるのに…。

いーねー!さすが男の子!

キャロは背も髪も伸びたねー。

大人っぽくなった…。リボンも似合ってるよ!

…へへ…ありがとうございます。

この、毛先のふわふわカールはセット?

天然なんです。伸ばすと毛先が巻いちゃうみたいで…。

いーなーっ!かーわいーっ!

あ、これアルトさんの車ですよね?

そーなのぉ!掘り出し物のヴィンテージカー!
いやー探すのも直すのも、苦労したした!

なんだか可愛いです…。

でしょぉ〜。

ティアさんは…お…仕事ですよね?

うん。今夜もうちに泊まるから、夜には会えるよ。

はい!

さって…初日からマリンガーデンもいいんだけど、今日はお天気よくないみたいだし…。

ミッド湾岸部食べ歩きツアー!とかーどーお?

賛成です!

ぜひ!

よーし!

じゃあ、荷物後ろに乗せちゃおっか。

はい!

                                                                                                                                                                                                                • -

■Track16: ティアナとルネッサ(1)
昨日深夜の服飾店強盗。
やはりマリアージュで間違いありませんね。

…、ここに来て、なんで服なんて欲しがったのかしら…。

変装目的かと思われますが…。どこかに潜入でもするつもりでしょうか…。

かもね…。

こっちのほうは襲われそうな人と場所のリストを追加したわ。
警告と巡回の指示出し、お願いね。

はい。

古代ベルカ系の遺跡研究機関に遺跡関連の骨董品ブローカー…。
めぼしいところだけでも、結構な数だけど…。

警邏職員に回って貰います。
危険度の高そうなところは、自分やギンガ捜査官が。

ん、お願い。

それでは、また夜に合流を。

ん、お願いね。

ふっ…、…また雨か…。

…急がないと…、いけないな…。

                                                                                                                                                                                                                • -

■Track17:トレディア・グラーゼ

だから!さっき局員が来たんだ!例の連続殺人鬼に狙われてるんだってよぉ!

落ち着け…。まだそうと決まったわけではない…。

いや、ちがわねぇ…。こっちも命がかかってるからな。調べたんだよ…!

どういう意味だ?

あの事件で殺された連中、全員アンタに仕事の依頼を受けた奴じゃねえか!

…。

図星かよ…。おい!そうなのか?

古代ベルカ産の品を裏で扱える研究者やブローカーはそう多くない。
単なる偶然の一致だ…。

そうかもしれねぇけどよぉ…。

私の依頼については引き続き継続してもらいたい。

各地の同志も動いている。いまさら降りた、では済まないのだよ。

断る!悪いが、おれはしばらく隠れるぜ。
殺し屋風情じゃどうやっても来られない場所にな!

そうか…。

犯人がとっつかまって、そいつがあんたとも関係だってわかったら、
頼まれごとは再開してやるよ!あんたには昔、世話になったからな!
トレディアさんよ!

また連絡する…。

ちィっ……。

                                                                                                                                                                                                                • -

■Track18:火災
んーっ!これおいしぃねぇ〜!

はぁい!

せっかくだから!もう一皿いっとこうか!

いきましょう!
すみませーん!これ、大盛り!おかわりお願いしまーす!

いやぁ〜、相変わらずびっくりするほどよく食べるねぇ〜。

たくさん食べるから大きくなるんですかね…。

キャロは真似しない方がいいと思うけどね…。

お客様へお知らせいたします。
南部海岸ライン、ベルウィードホテル上層階にて、大規模な火災が発生しております。
本ビル内への延焼の危険はありませんが、南部海岸ラインをご利用予定の皆様は、どうかご注意ください。

近くで…火事…?

海岸ラインのホテルって、あの、黒くておっきな…。

高級ホテルだよ。しかもその上層階って、会員制とかじゃなかった?

防災設備は五つ星のはず…。なんでそんなところで…?
マッハキャリバー!

オーライ。

防災はもう出動してるけど、火災レベル…4!?

大火災じゃん!

スバルさん!

手伝いに行きましょう!

二人とも、ゴメン!お願い!

はい!

108も非番出動かかるかもだから、ごめん!わたしも一旦戻る!

うん!

お会計済ませとくから、魔導師チームは先に行きな!

すみません。

ゴメン、アルト!

いってきます。

無事片付いたら、また合流しよ!

はい!

                                                                                                                                                                                                                • -

■Track19:ベルウィードホテル
ランスター執務官、こちらルネッサです。
現在、南部海岸、K-46、ベルウィードホテル前。

状況は?

状況は立てこもり犯による爆破、および放火。
防災士システムが破壊されて、消火に戸惑っているそうです。

マリアージュ…?

可能性大です。
ギンガ捜査官がこちらに向かっていますが、まだかかりそうです。

大丈夫。あたしがもうすぐ着く。防災担当は?

現地の防災が出動。近くにいた非番の特別救助隊員が先ほど突入されたそうです。

非番の特救って…まさか…。

おそらく、スバル・ナカジマ防災士長です。

スバルさん!こちらエリオ、25階中央、放水隊の防護先導中!

こちらキャロ、ニガー(?)エレベーター方面、こちらも同じくです!

うん!ありがと!火の勢いはどう?

ものすごいです…!

廊下がまるで、竈のなかみたいに真っ赤に…。

了解!突然爆発が起きることもあるから、充分気をつけて!

はい!

あっち!階段とエレベータの爆破、それにこの、黒くて粘っこい燃焼剤…。
気化爆破と低速燃焼の二段打ち…。犯人は爆破系特化の魔導師?それとも質量兵器を持ってきてる?
こちらティアナ、スバル、応答して!

ティア!こちらスバル。

この火災、多分私が追ってる事件の犯人が起こしてる。

やっぱり…。

いままでのパターン通りなら、犯人はまだ中にいる。
脅迫相手の被害者と一緒に。

被害者…?

【マッハキャリバー】???

生体反応一つ発見!救助か、逮捕か、とにかく突入する!

気をつけて!あたしも急いでそっちに向かう!

うん!

いくよ…!マッハキャリバー!

オーライ、バディ!

古代遺跡専門の盗掘屋、ベルガティア…。

ひっ…!

あなたは…イクスの居場所を知っている…。

しらねえ!盗掘やってたのは事実だが、イクスなんてブツはしらねぇよ!

知らないはずがありません。イクスは我らが王。
近年ではトレディア・グラーゼが探し当てた。

トレディア?!あんにゃろうか!やっぱりアイツか!
イクスなんてブツはしらねえが、トレディアの事なら知ってる。
今の居場所も知ってる!

教えてください…。

あ…ああ…あのジジイ、ここ5年ばかり姿を消してたんだが、
先月急に連絡してきたんだ。フフ、なんでも、前に失敗した戦争を、またやり直してぇんだとよう。

戦争…。

詳しいことはしらねえよ?もともと妙なことを言うジジイだったんだ。
ただ、仕事で世話にはなったし、金払いはよかったからよ…。

今の居場所と連絡先は…?

先週までは、K-267の地下街にいた。つ、通信コードは、ホラ、俺の、端末に。

確認しました…。

あ、ああ…。

情報提供に感謝します。それでは。

た、助かったのか…?
なんなんだよ、アイツはぁ…!
トレディアの爺さん、一体何に首つっこんだんだ?
まてよ…、??兵器イクスってのは、もしかして…アレのことか!
がっ!あったまがあああ!

要救助者発見!男性一名!

たた、助けて!助けてくれぇ!

救助隊です!もう大丈夫です!いま、バリア張りますから!

【マッハキャリバー】???プロテクション。

いいいやだっ!たすけてくれっ!やだっ!死にたくねぇっ!

な、ナイフ!?

腕がっ!腕がッ!こっちにッ!

自殺…?そんな…!なんで?

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■Track20:屋上 マリアージュvsティアナ

イクス…、いま、マリアージュが参ります。

【クロスミラージュ】リストレクト???

これは…捕縛魔法…。

無駄よ。そのロックは力じゃほどけない。

どうやら、そのようです…。

マリアージュ。連続放火殺人の容疑であなたを逮捕する。
動けないとは思うけど、抵抗するなら撃ちます。

なるほど。これでは私に脱出の手段はありませんね…。

賢明な判断よ。おとなしくしてれば、あなたにも弁明の機会が…。

ですが。マリアージュが虜囚の辱めを受けることはありません。

…っ?腕が破裂?出血!?
違う…、身体が…液状化…?

トレディアの居場所とイクスに向かう手がかりを突き止めました。
私が此処で屈しても、僚機たちが探し当てます。

この色…、この臭い…、まさか!

マリアージュは…、???。
死したその後、(??)を焦がす、炎となる…。

燃焼液!

ランスター執務官!

危なかったけど、生き延びたわ…。

ご無事で…。いま肩を。

大丈夫。ルネ…聞いてくれる?

はい。

マリアージュなんだけど、捕まえたと思ったら自爆しました。
死体は黒い液体になって燃えてます。って言ったら、信じる?

ランスター執務官のおっしゃる事でしたら…、信じます。
ですが、これで連続殺人は止まるのですよね?

多分止まらないわ。もっと大きな事件になる。

え…?

マリアージュは、自分を兵隊だ、って言った。
それに、僚機がいる、と。

僚機…、仲間か、あるいは…。

マリアージュは、他にもいる…!

ルネ。急いで調査班を呼んで。
マリアージュの残骸を回収。技術局に回す。

はい。

それから、トレディアとイクス。聞いたことある?

…いえ…。

データベースの照会。必要があれば、本局データと無限書庫にも。

了解しました。

                                                                                                                                                                                                                • -

■Track21:探すべきもの
ティアナ!ごめん…遅くなった。

ギンガさん。

ルネッサから状況は聞いたわ。マリアージュが自爆したことも、人間ではなさそうだったって事も。

はい…私見ですが、マリアージュは恐らく量産型の兵器です。
あれは明らかに倒されること、死ぬことを前提に造られてる。

うん…。

そして、マリアージュが探している、トレディアやイクスは、その存在や活動に関わる名称。

施設か、機材か…それとも、人物?

はい…。

捜査員を増やすわ!今はまだ、それくらいしかできないけど。

充分です。

そう言えば、スバルが火災の現場に出たって聞いたけど。

あ…。それは…。

ティアさん!

ギンガさん!

エリオくん!

キャロ…。

驚いた…、二人ともどうしてここに?

休暇を頂いたので、スバルさんやアルトさんのところに。

それで、火災のことを聞いて応援に。

スバルは…、今は?

まだ、現場です。

気になる事があるんだとか…。

そう…。
二人とも、こっちにいる間はスバルの部屋に泊まりなんでしょう?

はい!

こっちはもう大丈夫そうだし、先に帰ってて大丈夫よ。

あ…でも…。

そうした方がいいでしょうか…?

…そうした方がいい。

わかりました。

ありがとね。

あたしもスバルの部屋に泊まりだから、時間があったら後でまた。

はい!

協力ありがとう!私からもお礼するね!

ありがとうございます!大丈夫です!

失礼します!

被害者の方、亡くなっちゃったのよね…。

スバルが助けに行った直後だったみたいです。
ただ、今回も自殺なんですが、スバルの証言で貴重な情報が取れました。


被害者は助けを求めながら、操られるようにして殺されたって。

洗脳か、肉体操作ってことね…。それもマリアージュの能力?

かも知れないですし…違うかも。

ティア、被害者の方のデータと証拠物件、一部だけど、確保したよ。IDも判ったって。

あ、本当?

ティア、必要かなって思って。

…凄く助かる。取りに行くわ。

うん…。鑑識の人に、ティアかギン姉に渡して貰うように頼んであるから。

ん…、ありがと。

ティアはこれからまた事件捜査だよ、ね…?

あ…、今夜は多分帰れないと思う。

…あんまり無理しないでね。あたしの部屋、いつでも帰ってきてくれていいから。

そうさせて貰うわ。ありがと、スバル。また連絡するから。

うん、それじゃ。

証拠品とデータは私が貰ってくるわ。そのあと一緒に108に。

はい、お願いします。

スバル…、また巻き込んじゃったな…。
あんまり落ち込んでないといいんだけど…。

                                                                                                                                                                                                                • -

■Track22: ヴォルツとスバル〜救助隊として

それでは、防災士長、ご協力ありがとうございました。

いえ、それでは失礼します。

はっ!

はぁ…。あーっ、十一時まわっちゃった…。
エリオたち、もう寝ちゃったかなぁ…。
…メールにしとこ。
マッハキャリバー、テキスト化お願い。

All right

えーっと、こっちは今現場終了、いまからかえります。
初日からドタバタでゴメンね。スバル。

Done

あんがと!相棒。

ああっ!いやだっ!たすけっ!たすけてっ…!いやだ!死にたくない…!

助けられなかった…ね。

(英語)

おぅ、ナカジマ。

あれ?ボルツ司令、こんな時間にお出かけですか?

お出かけから帰るとこだよ。乗ってきな。

あ…でも…。

ほーれ!さっさと乗れ!

…ふっ…、はーい…。

現場の話は大体聞いた。被害者、お前の前で自殺したって?

はい…。助けて、あげられませんでした。

場所が火災現場とはいえ、今回は殺人事件だからな。
お前が落ち込むことでもねぇよ。
あ…、まぁ、それであっさり切りかえがきくほど器用でもねーだろうが。

……やっぱり、目の前で人の命が消えるのは、きついです。

そりゃきついさ。いつまで経っても慣れねえし、慣れていいもんでもねえ。

はい…。

お前の姉貴からな、今回の事件で数日間、お前を借りられねえかって話があった。

あー…はい。

執務官殿の意見じゃなく、ナカジマ姉の独断らしいがな。
今回みたいな事態を防ぐため、ついでに、今回みたいな事件になった際、
迅速な活動や指揮ができる奴を、てコトだそうだ。

…、指揮は苦手ですが、私は、フロントアタッカーですから。

それしかできねぇ突撃バカじゃ、俺みたいになるのがオチだ。
いいことネェぞ。

司令は、私たちの誇りですよ。
八年前の空港火災の救助活動。伝説なんですから。

あん時無茶をやったおかげで、現場からはリタイヤだ。なっちゃねぇ。

でも!司令に助けられたおかげで、生きてる人たちが居るわけですし…。

助けられなかった奴もいるさ…。今でも夢に見る…。

はい…。

ぁあ…?なんでこんな話になってんだ?
バカふたりの反省会なんざ、きもちわりぃだけだぞ。

ぁあ、ええとその…。

まぁ、アレだ。お前は向こうが鉄火場んなったときだけの貸し出しだ。
姉貴と親友の力になってやれってのと、また死にそうになってる奴が居たら、
今度はキッチリ助けてやれ!

了解!

                                                                                                                                                                                                                • -

■Track23:スバルの部屋 エリオとキャロ
うん…お鍋はもう大丈夫かな…。

キャロ。スバルさん、もうすぐ戻るって。

そう。こっちはもう準備オッケーだから、エリオくんもゆっくりしてて。

うん、ありがとう。
キャロは、執筆の続き?

今書いてるのは、ただの日記。

ああ、いつもつけてるもんね。

うん…スバルさんのこととか、ティアさんのこととか、いろいろ…。

そう…。

救助隊のお仕事って、今までは漠然と、人命救助なんて凄いなって思ってただけだったけど…。

うん…。

命の現場で働くってことは…、それだけ人の死に触れる機会も多いってことなんだよね…。

そうなるよね…。

スバルさん優しいから、きっと凄く大変なんだろうな、って…。

うん。

(呼び鈴)

ただいまー。

おかえりなさい!

ごめんねー待ってて貰っちゃって。

いえ。

…てゆうか、なにこのいい匂い!

スバルさん食事の途中だったし、出動でおなか空いてるかなって。

わーっ作ってくれたの?ごめんねぇ。

保護隊キャンプでも人気の、キャロ特製シチューです。

ブラウンソースで、機動六課風の味付けにしてみました。

薄焼きパンもありますよ。こっちは僕が。

おお、程よい焦げ目にバターの香り!いーねいいねぇ!

種はいっぱい作りましたから、明日の朝食も、焼きたて、いけますっ。

うーん!ふたりともっありがとぉーっ!

わっ。

                                                                                                                                                                                                                • -

■Track24: ティアナとルネッサ(2)
鑑識データの調査依頼、操作人員の増強要請、全て滞りなく。

ん、ありがと。
さて、遅くなったけど、食事にしちゃいましょ。
ここの食堂、まだやってるから。

あ…はい。

遅い時間なのに…盛況ですね…。

交代時間だからね。事件も多いから、みんな忙しいのよ。
あたしBランチにしよ。ルネは?

同じもので。

すみませーん、Bランチふたつお願いします。

了解!

できあがり待ちですね…。

セルフサービスだから。
ねぇ…ルネ。

はい…?

食事待ち中のちょっとした話…くらいで聞いてね。

…はい。

気が早いと思うかもなんだけど、この事件が終わった後も、しばらく私と組んでやっていく…
って選択肢とか、ないかな。

その…光栄です…。光栄なんですが…。

ダメ…?

正直なところ、いつまで局員を続けるかもわかりません。
故郷に帰るかも知れませんし…。

故郷って…オルセアの内戦地帯でしょう?
大事な人とか…いるの?

人は居ません。ただ…故郷ですから…。

…私はミッド生まれだけど、10歳くらいからずっと根無し草みたいな暮らしをしてたから…、
故郷って感覚あまりないんだけど、やっぱり、故郷は大切?

平和な都会で暮らされている方には、想像がつきづらいかもしれませんが…。
自分の故郷は、信じられないほど貧しくて、一般人の手に入る食料や日用品はろくにないのに、
兵器と弾薬だけは山ほどあります。

…。

国境問題に、地域や民族の差別。侵略。戦乱の理由を煮染めたような土地です。

うん…。

ただ…物心ついた時から、銃と一緒に寝起きして、大人と一緒に戦いながら、
自分はずっと、ここで生きていくんだと思ってました。
9歳の時に重症を負って、NGOに救出されるまでは。
助けていただいたんだ、って思いはあります。
ただ、それでも、今こうして平和な世界で過ごしているのは、まるで夢の中の出来事のように…実感がありません。

この世界は…平和なのかな…?
火災が起きて、人が殺されて、ほんの三年前には大規模なテロもあった。

JS事件…ですね?

うん…。

それでもやはり、自分からすれば夢のように平和な世界に感じます。
食料と友愛がそこらじゅうに溢れて、絶望など見あたりません。
ランスター執務官の交友関係の様子など、正直自分はうらやましくも思ったりします。

…そういわれちゃうとぐうの音も出ない…。
戦地に比べたら、私たちは恵まれてるから。

あ…失礼しました!分を弁えない発言でした。

いいのゴメン。変なこと聞いた私が悪い。

すみません…。

ま、あんまり深く考えないで。
ただ、あたしがルネと一緒にやれたらいいなって思っただけだから。

ありがとうございます…。身に余る光栄です…。