沙耶の唄 読了

この揺るがなさには感服。素晴らしい作品であった。まだ、纏まっていない気持ちもありますが。
俺の感想なんて読まなくていいからプレイした方がいいです。総量は短いし。すぅうっげぇ濃いけどな。
(やってなかったのなんて俺ぐらいなもんですか。そうですね。うわーん。)


個人的には最初の選択肢を間違えた(?)方の結末が好みだったりする。
結ばれないが、想い合うってのは好きな趣向でありまして、だって、それは想い続ける限り、消えることがないものだから。
そして彼らは思い続けることができるのだから。
真白の部屋の隙間から差し出されるただ一つのコミュニケーションの手段を元にとつとつと語り合うふたり。
そのデバイスからの沙耶の最初の一言に心臓が鷲掴みにされましたね。
言葉がうまく見つかりません。近い言葉で言うならば…そうですね「微笑ましい」というか…。
恥ずかしがる沙耶が、いとおしくさえ思えます。もう、このシーンが有っただけで素晴らしい。


なんか、感想書いてて蛇足に感じてきたんで、もうホントにプレイしてもらった方がいいと思いますよ。
ま、ここ開いて見てる人はゲームやってる可能性が高いのか。


音楽も素晴らしいゲームでした。「SONG OF SAYAⅠ・Ⅱ」は名曲。
初期は大変な神経に酩酊感を齎して、感覚を歪ませる曲ですが、後になればなるほど、
それが歓喜の唄にも聞こえてくるから不思議です。
実際トゥルーエンド(と思われる)最後、「沙耶の唄」が流れた後は、「SONG OF SAYA」が
その後を受けますが、新たな世界への祝福を思わせるような感覚に陥ります。


文章、視覚、聴覚のすべてを以て、脳を侵す素晴らしい物語でした。